IMF、AI投資が貿易リスクを相殺するとして2026年の世界成長率見通しを引き上げ

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国際通貨基金(IMF)は、貿易摩擦の緩和と人工知能(AI)への継続的な投資拡大を背景に、2026年の世界経済成長率見通しを小幅に引き上げた。

最新の『世界経済見通し(WEO)』によると、IMFは2026年の世界GDP成長率を3.3%と予測し、10月時点の見通しから0.2ポイント引き上げた。2025年の成長率も**3.3%と上方修正され、2027年は3.2%**と前回予測を据え置いた。

IMFのチーフエコノミストであるピエール=オリヴィエ・グランシャ氏は、企業がサプライチェーンの再構築を進め、関税引き下げを伴う貿易合意が進展し、中国が輸出先を米国以外の市場へ分散させたことで、2025年の貿易混乱を世界経済は概ね吸収したと述べた。IMFは現在、米国の実効関税率を**18.5%**と想定している。

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AI関連投資は引き続き主要な成長要因であり、特に米国ではデータセンターや高性能半導体、電力インフラへの大規模投資を背景に、2026年の成長率予測が**2.4%**へ引き上げられた。技術投資はスペインの成長も押し上げており、英国の見通しは横ばいとなっている。

一方でIMFは、貿易摩擦の再燃、地政学的緊張、AIによる生産性向上が期待通り実現しなかった場合の市場調整など、下振れリスクを指摘した。AI投資の急拡大はインフレ圧力を高める可能性もある。さらに、米国最高裁による関税権限を巡る判断は、貿易政策の不確実性を高める恐れがある。

楽観的なシナリオでは、AIの本格的な導入により、2026年の世界成長率は最大0.3ポイント押し上げられ, 中期的には年間0.1~0.8ポイントの上振れ効果が見込まれるとしている。

地域別では、中国の2026年成長率は**4.5%と予測され、関税引き下げや輸出先の多様化が寄与する見通しだが、IMFは内需主導型成長への転換を促している。ユーロ圏は1.3%へ小幅に上方修正され、日本は財政刺激策の恩恵を受ける一方、ブラジルはインフレ抑制のための金融引き締めを背景に1.6%**へ下方修正された。

世界のインフレ率は、2025年の4.1%から2026年に3.8%、2027年に3.4%へ低下すると予測されており、成長を支えるための金融緩和余地が拡大するとしている。

screenshot-2026-01-19-at-21-02-09Source: https://www.reuters.com/business/imf-sees-steady-global-growth-2026-ai-boom-offsets-trade-headwinds-2026-01-19/

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